たくあんの画像

たくあんの名前の由来

最初に:たくあんは大根のぬか漬け

たくあんとは、「大根のぬか漬け」です。

大根を塩と米ぬかに漬けて長い時間をかけて発酵させた漬物がたくあんです。

ご飯と相性が良い食べ物

たくあんはご飯のおかずに食べることが多い食べ物の1つとして有名です。

ご飯と相性が良い理由は、たくあんの歯応えの良さにあります。

たくあんは、歯応えが良いためよく噛む必要があり、自然と咀嚼する回数が増えます。
ご飯は、噛めば噛むほど甘みが出てくるため、おいしく感じます。

つまり、たくあんによってご飯を噛む回数が増え、ご飯をおいしく感じることができます。

たくさん噛むということは、他にも効果があります。

例えば、脳の働きを活性化させたり、内臓脂肪の燃焼を促して肥満を抑制したり、血糖の急上昇を防ぐなど、よく噛むことは健康に良いことなのです。

たくあんの作り方

たくあんは発酵食品です。

たくあんは、大根の種を蒔いてから食べるまで1年以上かけられます。
収穫した大根は、干すか塩押しして、水分を抜きます。
水分を抜いた大根を塩と米ぬかで漬け込んで、重石を乗せて、保存・発酵させます。

発酵させることで、大根の旨味が凝縮され、ビタミンB1などの栄養素が増加します。

全国で親しまれるたくあん

大根は野菜の中でも栽培しやすいため、日本全国さまざまな地域で栽培できます。

また、漬物は保存食として昔から多くの人が生活に取り入れていました。

そのため、全国各地で栽培された大根は、1年間かけて保存するためにたくあん漬けにされていました。

全国各地の多くの人がご飯と一緒に食べてきた漬物が、たくあんです。

本題:たくあんの由来

たくあんの由来は2つの説があります。

「沢庵説」と、「たくわん説」です。

沢庵説

たくあんは、大根のぬか漬けです。
大根のぬか漬けを「沢庵(たくあん)」と呼ぶのは違和感がありませんか。

この沢庵と呼ばれる由来は、江戸時代の「沢庵宗彭(たくあんそうほう)」という臨済宗の僧の名前から命名されたと言われています。

沢庵宗彭(たくあんそうほう)とは

沢庵宗彭は、東京都の品川の東海寺というお寺の住職を任命された人物です。

東海寺を建立したのは、徳川家三代目の徳川家光です。
沢庵宗彭は、その徳川家光に東海寺の住職を任命された人物です。

徳川家光は、沢庵宗彭に大きな信頼を寄せており、政事の相談を持ちかけていました。

徳川家光が名付けた漬物

沢庵宗彭は、大根のぬか漬けを徳川家光にご飯と一緒に差し出しました。

贅沢な食事に慣れ、質素な食事を久しく口にしていない徳川家光は、大根のぬか漬けの質素な味に感動しました。

感動した徳川家光が、この大根のぬか漬けの名前を尋ねました。
尋ねて名前がないことを知った徳川家光が、「沢庵漬け」と名付けたと言われています。

この説は、「本朝世事談綺」等で伝えられています。

沢庵宗彭の墓跡から名付けられた

また、沢庵宗彭の墓跡がたくあんを漬ける際に使用する重石と似ているため、沢庵の名が付けられた説もあります。

この説は、「書言字考節用集」で伝えられています。

たくわん説

たくあんは、「たくわん」もしくは、「たくあん」と呼ばれます。

「たくわん」と「たくあん」どちらが正しいでしょうか。

結論としては、どちらも正しいです。 「たくあん」と呼ばれる由来は、沢庵宗彭にあります。

「たくわん」と呼ばれる由来は、たくあんの栄養価の高さにあります。
たくあんは、塩と米ぬかで発酵させているため、ビタミンB1などの栄養素を多く含んでいます。
そのことから、栄養を貯えた「貯え漬(たくわえづけ)」と名付けられていました。

「貯え漬(たくわえづけ)」が音変化して、「たくわん」もしくは、「たくあん」と呼ばれるようになったと伝えられています。

伝統的な食べ物

たくあんは、ぬか漬けの一種です。

ぬか漬けの歴史は、江戸時代の初期に始まったと言われています。
ぬか漬けが作られる前の漬物は、臼で挽いた穀類や大豆を塩と混ぜて床にしていたと言われています。

江戸時代に入ると、精米の技術が発達し始めました。
ぬか漬けに使用する米ぬかは、精米する時に出ます。
精米する時に出た米ぬかを塩と混ぜて床にし、野菜を漬けることでぬか漬けになります。

つまり、現代のぬか漬けの歴史は、精米技術が発達し始めた江戸時代に始まったということになります。

健康に良いとされたたくあん

江戸時代の精米の技術は、大きな健康被害をもたらしました。

それは、脚気です。
脚気は、慢性的なビタミンB1不足によって、心不全と末梢神経障害をきたす疾患です。

精米技術によって、胚芽部分に含まれるビタミンB1をそぎ落としてしまった白米が多く食べられるようになりました。

そこで、米ぬかを使って、大根をぬか漬けにしたたくあんはビタミンB1を摂取することができ、脚気を防ぐ効果があったとされていました。

まとめ:たくあんは歴史があり健康に良い食べ物

大根のぬか漬けであるたくあんは、300年以上の歴史があります。

ビタミンB1をはじめ、多くの健康的な栄養素が含まれています。
それだけではなく、歯応えの良さからも健康に良い影響を及ぼします。

一人の僧によって広められたたくあん

江戸時代に、沢庵宗彭(たくあんそうほう)という東海寺の住職によって広められたと伝えられています。

質素であると同時に深みのある味付けであるたくあんは、日本の伝統的な食文化の一つとして象徴的です。

発酵食品であるたくあん

たくあんは、塩と米ぬかで長期間漬け込んで発酵させた食品です。

発酵する過程で、大根の成分が凝縮され、ビタミンB1を多く含む食品になります。
健康が注目される時代で、重要な食べ物の1つです。

>たくあんを使ったレシピ

たくあんを使ったレシピ

たくあんを使ったレシピが注目されてます。
たくあんを買ったはいいけど、冷蔵庫の中で余ってしまう。たくあんを食べたいけど全部食べきれるか自信がない。そんな方におすすめです。
たくあんのレシピのみが掲載されているので、とても探しやすくなっています。 ぜひ見てください。